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サービス業、お客さんは選べない!

前にもお客さんは選べない と書いているが、その言葉通りの仕事がいくつかある。

以前、町外れの国道で依頼された仕事がまさにそれ

待ち合わせ時間に5分ほど早目に着いた私は、まだ来ていないお客さんを目で探した。

すると前方で、かすかに動く気配を感じて目を凝らすと。

国道の200~300m先、薄暗い歩道をこっちに向かって走ってくる黒人がいた。


お客様の名前が、~~ジェーソン と聞かされ、もしやと思ったが、、、、、。

『来たー。絶対にあいつだ!まるでカールルイスだ!』と、少し恐怖感を感じていた。

獲物を捕らえたヒョウの様に、まっすぐにこちらに向かって走っているのだ。

会話にも不安はあった。ペラペラと英語でまくし立てられたらどうしよう? と

やがて到着したジェーソンは、「すみません!待ちました?」って、完璧な日本語をしゃべった。

驚いた。 見た目は黒人そのもので、言葉は完璧な日本語である。

おそらく目をつぶって聞いたら、外国人とは思わないだろう位の発音である。

『何でそんなに日本語上手いのです?』「6年ぐらい日本で商売してるので、、、」だって。

それにしてもすごい! 「うわ~ヤバイ!」とか「マジでェー!」など普通に出てくるんだから。


さっき感じていた恐怖は消え去り、とんとん拍子に事が運び、無事に仕事を完了できた。

ジェーソン氏に感謝である。

だが、ロックオンされた獲物の気持ちは彼にはわかるまい。