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あれはT君だった と思う。

高校時代の話で、かれこれ25年程前になります。
クラスにとても変わったクラスメートがいた。彼は『T君』と言った。
彼は、一時間目の授業に自分の席に着くと帰りの時間までの間、まったく席を立たないのだった。
トイレに行く事も、お弁当を食べる事もせずに、じーっと同じ姿勢で座っていた。
ただ、目をパチパチと瞬きを繰り返していた。 何かに怯える小鳥のように.........。
そして、いじめが始まった。
私は、実質的にはいじめに加担してはいなかったが、いじめを見て笑っていたこともあたので
間接的には、いじめに加担してと言えるかもしれない。
いじめはエスカレートして、笑って見ていられないほどになった。
『もういいだろう!それ位にしとけ!』っと私が言うと、さすがに収まった。
いじめの矛先が私に向けられないだろう って確信があったから言えたのだが.......。
それでも私の知らない所で、もっと陰湿ないじめが行われていた事に愕然とした。
彼の両親は、毎週のように学校に訪れていた。

そんなT君につい先日ばったり会ったのである。 多分あれはT君だと思うんだが............。
仕事先で、2tトラックを運転して商品を搬入をしていた。 まぶたをパチパチしながら
直感で『アッ T君だ!』と思い 話かけようと考えた『よーっ! T君!覚えてる俺?』
だけど声をかけられなかった。
彼にしてみれば、思い出したくのない思い出であり、私の事など覚えていないだろうし。

私としては声をかけたかったが、T君にすれば声をかけなくて良かったのだろう か?