暗い話になりました。落ち込みたくない人はスルーして下さい！

先日、支援隊として石巻周辺へ行って来ました。
一番最初に作業した車です。
ユーザーに『これです！』っと言われた時は唖然として作業はできないだろう！っと思いました。
状況が最悪でした。海水に浸かっているばかりか周りの障害物も多く諦めかけました。
ただユーザーはこの車が気にかかっていて救援してきたのです。
聞くと家族は全員無事だが、家は跡形も無く流されこれ以外の車も流されたそうだ。
どう考えてもこの車を直すのは不可能に近いと思う。
『何とか望みを叶えたい！それが俺にできる唯一の支援だ！』の思いで、何とか引き上げて搬送し終えた画像です。
『ありがとうございました！これで一つ片付きました』っと深々とお辞儀してくれました。
　その後女川にも支援活動に行きましたが、ニュースで見る以上に酷い状態でした。
魚の腐った匂いがものすごくて、マスク無しの作業は難しかったのでした。匂いはテレビで伝わりませんから。
救援車に辿り付く途中に写真撮影してる何組か見かた。
ピースサインで撮影してるんです。県内ナンバーもいれば関東ナンバーも何台か見かけました。
私も画像を撮ろうか？っと思ってましたが、その光景に撮影する気が失せていました。
依頼車両も酷い状態でした。
車の中に何匹もの魚の死骸があって、物凄い悪臭なんです。
　悪戦苦闘の末、搬送準備が整った頃ある物を発見しました。
それは真っ赤なランドセルです。
泥まみれのランドセルは誰かの手で壁に立てかけられていて、何とも言えない光景で、上手く言葉で表現できません、
　女川の町には住人の姿は見かけられず、警察官や消防隊員それに観光見物？人しか確認できませんでした。
女川の町全体が震災直後から時間が止まっているような錯覚に陥ります。
ここでは『頑張れ！』って気安く言えません。
あの光景、あの状況を目の当たりにすると無口になっている自分に気付きます。